訪問診療について

訪問鍼灸制度について

訪問鍼灸治療は健康保険を使用します。

下記の6疾患とそれに類似する疾患が健康保険での治療適応になります。

①神経痛

坐骨神経痛など神経に沿った痛み。


②リウマチ

急性・慢性で関節が腫れて痛むもの。


③頸肩腕症候群

首から肩、腕にかけての痛みや痺れ。


④五十肩

肩が挙がらない、肩を動かすと痛む。


⑤腰痛症

腰の痛み全般。


⑥頸椎捻挫後遺症

むち打ちなど、首の外傷の後遺症。


その他

脳梗塞後遺症、変形性膝関節症。

訪問鍼灸を健康保険で受けるには

※重要

  1. お一人での通院困難、歩行困難の方が対象です。
  2. 主治医からの鍼灸治療を受けても良いという同意書が必要です。同意書の有効期限は6ヶ月です。継続される場合は再度、受診が必要になります。

※訪問の場合は1の条件が必要になります。

鍼灸治療はこのような方にオススメです

寝たきりの方

リハビリを
されている方

歩行困難な方

訪問鍼灸の効果・目的

前述の6疾患に対して、現代医学の立場からアプローチすることにより症状や疼痛の緩和、改善を目指します。

  • 過剰に興奮した神経を鎮静化させたり、血流を改善することなどにより、辛い痛みを和らげます。
  • 固まった筋肉や関節周辺に鍼を打つことで血流促進・リンパ液の循環が改善され、浮腫の改善、筋肉や末梢血管にも新鮮な血液を流すことにより、組織の栄養状態を良好にします。
  • 気持ちが良い」という心理的作用により認知症の予防、不安感・抑鬱感の改善効果も期待できます。
  • 辛い部分への施術だけではなく、東洋医学的なアプローチによる全身治療(経絡治療)も同時に行います。その為、眠りの質が向上したり、便通が整ったり、排尿のトラブル、冷え性など他のお悩みが改善される嬉しい副次的な作用も期待できます。

※既に理学療法士や作業療法士のリハビリを受けておられる方には、鍼灸治療をお勧めします。
※当院の鍼灸は解剖学的に危険部位への施術を避け、体力に応じた、安全な方法を採用しています。

治療開始までの流れ

①初回無料体験実施

②主治医の先生へ受診。同意書を書いていただく。

③当院にご連絡、訪問日程、時間調節、保険証の確認

④治療開始

⑤月末に保険申請用紙に署名、捺印、一部負担金の支払い

※6ヶ月後、治療を継続される場合は②を行なってただきます。
その際、患者様の状況報告書を作成致しますので、主治医へお渡しください。

治療時間

治療時間:20〜25分程度

治療頻度

治療頻度:1回〜3回/週
月に最大16回まで治療可能

料金

訪問先までの直線距離 負担割合 初回 2回目以降
0〜4km 1割 557円 391円
3割 1,657円 1,173円
4〜16km 1割 597円 431円
3割 1,791円 1,293円

※1回の施術あたりのご負担金額です。往診費用も全て含まれます。
※現在(令和元年8月)の費用

料金例

往診距離が4km以内で1割負担の方が週2回治療 391円x8回=3,128円
往診距離が4km以上で1割負担の方が週2回治療 431円x8回=3,448円

※福祉医療の方は自己負担金なし

往診はどこまで行けるの?

法律上、登録鍼灸院(周南市栗屋)から直線距離で16kmまでという決まりがあります。

鍼が苦手の方へ

鍼が苦手な方もいらっしゃいます。このような方には“刺さない鍼”もございます。

てい鍼

ローラー鍼

訪問鍼灸症例

男性(70代後半)

主訴

脳梗塞後遺症

介護度

要介護2

状態

脳梗塞後遺症で半身麻痺。杖歩行が出来るが不安定。転倒することも稀にある。もう少し安定して歩行したい。

治療回数

週2回

治療内容

鍼灸治療、マッサージ機、拘縮関節ストレッチ

経過

治療開始時に自宅廊下で歩行速度の測定を実施。1ヶ月目は変化がなかったが2ヶ月目の測定時に2秒短縮。ご本人、奥様からも移動が早くなったと言われる。転倒することも減っている。

男性(70代)

主訴

脳梗塞後遺症での拘縮緩和、健側の疼痛ケア

介護度

要介護3

状態

脳梗塞後遺症で左半身に麻痺。リハビリ意欲が高く通所介護でリハビリを頑張っておられる。

治療回数

週3回

治療内容

鍼灸、マッサージ機、麻痺側可動域運動

経過

リハビリを頑張っている為、健側に負担がかかっており膝関節や肩関節の痛みを訴えられることがあったが治療開始してから痛みの訴えが減少。御本人も動きやすくなったと喜ばれる。手指、手関節、股関節、膝関節ともに拘縮の悪化は見られない。

女性(70代)

主訴

変形性股関節症

介護度

要支援2

状態

独居。息子様は県外に住んでおり数ヶ月に一度は戻って来られる。数年前から股関節が発生し室内でも歩行器を使用しての移動。外出は全てタクシーを使用。

治療回数

週2回

治療内容

鍼灸、マッサージ機、股関節ストレッチ、食事指導

経過

治療開始1ヶ月頃から股関節痛が徐々に軽減。食事も気を付けられ治療開始時から体重4キロ減。現在では室内では歩行器を使用しなくても移動できるようになり歩行スピードも向上タクシーの乗り降りも楽になる。息子様からも往診することにより安全確認が出来るため感謝のお言葉をいただく。

女性(70代)

主訴

腰痛

介護度

要介護1

状態

薬(痛み止め)や湿布依存になっており減薬目的で医師より依頼。依存が強くなっており薬が無くなると介護スタッフに暴言を吐くや夜中のコールが増えるなどがあった。

治療回数

週3回

治療内容

鍼灸治療、マッサージ機、対話

経過

痛みは半分程度に軽減。治療開始から半年後から徐々に薬依存への減り精神的に安定。現在、暴言などは無くなる。